はじめまして、結い(ゆい)SHINKAと申します。
地元の人間としての感覚や
これまでの海外での経験などを結びつけながら、
人と人との想いを繋げたり、
やんばると世界を繋げたりするお手伝いができたらなと思っています。
私の出身は、「長寿の里」としても知られる大宜味村。
その長寿の秘訣は、食や畑のある生活にあるとも言われています。
今回は、結いSHINKAも時々お手伝いに行く、
おばあたちから学んだ自然と暮らしがつながるリズムを大切にする
沖縄の家庭料理や長寿食の店「笑味(えみ)の店」のお話です。
笑味の料理
沖縄の家庭料理や長寿食を提供する「笑味の店」は、開店から30年以上、
おばあたちから学んだ自然と暮らしがつながるリズムを大切にしています。
店の一番人気は「まかちくみそぅれランチ」。
このランチプレートに並ぶのは、
ゴーヤーの緑、ウコンの黄色、紅芋の紫、小豆の赤などの鮮やかな自然の色。
そして、
シャキシャキ感が残るように漬けた季節の野菜のお漬け物、
余分な脂を落としてとろとろに煮込んだラフテー、
果物の甘みを生かした爽やかなデザート。
栄養士をしていた店主の金城 笑子さん(以下、えみさん)ならではの
健康的で、食感、見た目までおいしい料理だ。
「まかちくみそぅれ」は「おまかせください」の意味。
ランチの内容は時季によって少しずつ変わってくる。
きっかけは地域のおばあたち
数十年前まで栄養士だったえみさん。
しかし、近所のおばあたちから畑のことや地域の暮らしを学ぶにつれ
畑のある暮らしや島野菜などの魅力に惹かれ、
約30年前に笑味の店をオープン。
おばあたちからは、季節によってちがう日差しの強さと野菜との相性や、
育てた野菜の調理の仕方をたくさん学んだという。
おばあたちの知恵に感銘を受け、
笑味の店では「育てて収穫、収穫して調理」のリズムを大切にし、
自身の畑「笑味の畑(ふぁる)」で育てた野菜をお店の料理として使っている。
畑で野菜を育て自分で食べるということは、
大宜味村の長寿の秘訣ともいわれる
「野菜を食べること」と「身体を動かすこと」の両方に同時につながり、
えみさんはそういった畑の魅力や可能性を感じ、
30年以上笑味の店の料理に反映させてきた。
自然と地域とつながる農家レストラン
おばあたちから学んだ「育てて収穫、収穫して調理」のリズムは、
笑味の店のいろいろなところで感じることができる。
まずはもちろん、笑味の料理だ。
笑味の畑で収穫した野菜や近所の方が育てた野菜を使った、
畑と食卓がつながる食事を味わうことができる。
食事のあとは、笑味の畑にも立ち寄ってほしい。
お店で食べた食材を実際に見たり畑に立つ気持ちよさを感じたりしてもらえるように、
大小合わせて10くらいある畑を自由散策できるようにしている。
気になることは、お店の方に色々聞いてみるのが一番だろう。
えみさんをはじめお店のスタッフも笑味の料理や地域を大切にしているので、
料理に限らず大宜味のことなど、いろいろなことが聞けるはずだ。
もちろん忙しいときはゆっくりお話しはできないので、
そういった時のためにも、お店には様々な種類のパンフレットが用意されている。
お店を始めたきっかけや料理の説明のパンフレットなど、
それぞれえみさんの想いが伝わるように一字一句丁寧に作られていて、
一人ひとりが口にする料理へのこだわりや
地域とともにある暮らしを大切にする心が伝わるものだ。
大宜味のおばあたちから学んだ「育てて収穫、収穫して調理」のリズム。
ぜひ一度そのリズムを、食べて、見て、聞いて、
全身で感じてみてください。
「笑味の店」の詳しい情報は
ホームページまたは
インスタグラムにて。